夕食を食べていた時、こんな会話がありました。
母「伊織、親はいつか死ぬんだよ」
僕「どしたん急に」
母「伊織は将来のこと、ちゃんと考えてるのかなって」
僕「考えてるよ」
と言ったものの、そんなもん考えているわけがありません。
だって僕は毎日死ぬことばかり考えているのですから。将来のことなんて考えたら、僕死んじゃいますよ!
とはいえ親が死んだら、ニートになる予定の僕は生きていけません。
自室に戻って、どうにか食つなぐ方法を考えました。
「考える人」のポーズで考えると、すぐに結論が出ました。
そうだ! ヒモになればいいんだ!
お父さんお母さん、僕、将来の夢が出来ました。
ヒモです! 僕はヒモになります!(生まれてきてごめんなさい)
探さないでください。僕はヒモになります。
いやいや、これでも僕、結構真剣なんですよ。
だって考えてみてくださいよ! ヒモになれば、働かなくていいんですよ? それと同時に、将来への不安ともおさらばできるハズです。きっと幸せでしょう。
よし、そうと決まれば、いい男にならなければいけません。
僕は動きます。
まずは美容室で、「イケてるやつで」とイケてる人に注文し、イケてる髪型になります。
次はイケてる洋服を買い、イケてる香水をつけます。
その次に少女漫画を読んで、女の人の理想の告白の方法をリサーチします。
最後に港区女子の顎をクイッとやりながら「俺を養ってみない?」と言えば僕のハッピーヒモライフが始まります。
どうです? 凄く現実的な計画でしょ? そうでしょ? ……ねえ、そうだと言ってくれよ!